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【裏技】不動の農機具の動かし方とは!?〜ガソリンエンジン編〜

【裏技】不動の農機具の動かし方とは!?〜ガソリンエンジン編〜

【裏技】不動の農機具の動かし方とは!?

 

みなさんこんにちは!
ASOBI農園のこーちゃんです。

本日の記事の元動画はこちら!

『エンジンが掛からない不動の農機具を車に積むコツをご紹介!The way to run the immovable cultivators』

農業をされているみなさんは畑や田んぼで農機具が動かない!
という事態に陥られたことはないでしょうか?

本日はそんな時に役立つ、
不動のガソリンエンジンの農機具を軽トラに積み込む裏技をご紹介させていただきます。

 

重量が100kg以上もある農機具をどうやって動かすのか、
一緒に見ていきましょう!

ちなみにですが、
こちらの動画は、ASOBI農園チャンネルにて10万再生越えと一番再生されている動画(202210月現在)になります。

もし気になった方がおられましたら下記のリンクよりご視聴してみてください。

 

  1. 不動の農機具を動かす裏技とは
  2. ギア別の進む距離を計測!(1速)
  3. ギア別の進む距離を計測!(2速)
  4. ギア別の進む距離を計測!3速)
  5. 実際に軽トラに載せてみよう!

 

01  不動の農機具を動かす裏技とは

というわけで本日車載していくのはこちら!

積載400kgの運搬車ですね。

見た感じ塗装が残っていて綺麗なんですが、こちらなんと10年以上使われていなかったとのことです。

キャブレターの掃除も必要ですぐにエンジンがかからない...
でも軽トラに乗せないといけない…

そこで裏技の出番というわけです。

その裏技とは

「リコイルスターターを引きまくる」です。

 

 

一般的な農機具の動かし方としては、

リコイルを引いてエンジンを点火

ギアを入れる

主クラッチを入れる

という手順になるわけですが、

 

今回ご紹介する裏技はそちらを応用し

ギアと主クラッチを入れたままリコイルスターターを引く」という手順になります。

 

 

ギアと主クラッチを入れたままリコイルスターターを引くとエンジンのシリンダーが動き、力が駆動系に直結するというわけですね。

実際にギアを1速に入れて引いてみると...

 

 

 

少し前進したのがお分かりいただけますでしょうか?(クローラーの端を見ていただけると分かりやすいです)←分かりづらいけど・・・笑

つまり、
これを繰り返すと不動の農機具であっても移動・車載ができるというわけです。

動きとしては単純なのでリコイルスターターを引く力があれば誰でも可能ですね!

 

 

しかしそこで一つ

この進む距離は入れるギアによって変化するのか?という疑問が生まれます。

この運搬車は前進が123速とあるので、それぞれのギアでの進み方を比べてみましょう。

 

02 ギア別の進距離を計測!(1速)

 

 

 

 

基準になる位置に線を書き入れリコイルスターターを引き、
ギア毎に書き入れた線からどこまで進んだかで比べていきましょう。

ではまず1速から

リコイルを引くと...

 

  

少し動きました。

結果、長さを測ると約2.5cmですね。

 

03 ギア別の進距離を計測!(2速)

では次に2速を見ていきましょう。

 

 

 

さっきより明らかに進みました。

長さを測ると約4.5cmですね。

 

04 ギア別の進距離を計測!(3速)

最後に3速を見ていきましょう。

 

 

明らかに進みました。

長さを測ると約8.2cmですね。

ここまでの計測結果を見てみると

大体ギア掛ける2.25〜2.75倍ぐらいの規則性で進む距離が分かってきそうですね。

 

つまり、
リコイルを引く力自体は何速でも変わらないので、3速に入れたほうが圧倒的に楽に農機具を前進させることができるというわけですね。

(※ちなみに今回検証していませんが、Rに入れてリコイルスターターを引けば後進も問題なく行えます。)

05 実際に軽トラに載せてみよう!

では実際にこの動きを応用してこの運搬車を軽トラに車載してみましょう。

歩みの板を降ろししっかりクローラーとの位置を調整したところで、ギアは3速に入れてひたすら引きましょう。

 

  

車載完了!

お疲れ様でした!

 

 

 

注意点として、

この作業によってセルが熱を持つことになります。あまりこの作業を連続して行うと熱が機械側に負荷をかけることになりますので、この引く動作は連続1分以内にしましょう。

 

(※今回の実験はクローラータイプの運搬車で行っているため、安定して作業が行えています。

大型の耕運機でも同様の手順で車載させることは可能ですが、
タイヤだと安定しづらく、少しのズレが原因で歩み板から落下してしまう危険性が高まります。

また機首を上げないとロータリーが板と干渉しやすくなりますので、その場合は安全に配慮して2人以上で作業するようにしましょう。)

 

また、
一回引く分にはそんなに大変な作業ではないですが、
結果的に連続して行う作業ということで、腕や背筋がだんだん疲れてきます。

繰り返していると手の皮にも負担がかかりますので、
手袋をして休憩をしながら少しずつやってみてください!

 

今回の記事はいかがでしたでしょうか?

もし畑や田んぼで農機具が動かない!という事態になってしまった場合、業者さんを呼ぶと出張費がかかってしまうことが考えられます。

そんな時にこの裏技を思い出していただき、一度試していただけたらと思います。

 

というわけで本日の記事は以上になります。

全体の流れは動画の方が分かりやすい部分もあろうかと思います。

是非下記のURLからチェックしてみてくださいね!

それではここまでお読みいただいてありがとうございました。

ASOBI農園のこーちゃんでした!

 

エンジンが掛からない不動の農機具を車に積むコツをご紹介!The way to run the immovable cultivators

https://youtu.be/qBgv147Ulws

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