生産性の高い作物 ～農業×人時生産性～

まず初めに、

農業というと、

生計が成り立たない
天候に左右される
自然災害のリスクがある

などなど、ビジネスとして成り立ちにくいイメージを持っている人が多いと思います。

現在、農業の生産性を数値化する場合、
それぞれの作物で１反(1,000㎡)どれくらいの売り上げになるのかという、
「反収（たんしゅう）：１反あたりの収穫高」というのが基準になっています。

従来の反収の生産性に労働時間を加えた、人時生産性という考え方で農業を見ていくとします。
人時生産性とは、一人が一時間働くとどれくらい売り上げを上げているのかという考え方です。
農業の労働時間は、早起きをしなければいけない、台風前に対策をしなければいけない、晴れが続くと水やりが増える等、イレギュラーな労働時間があり、労働時間が読みづらい部分があります。

そこで今回の題名である生産性の高い野菜ということは、
自然災害にも影響を受けにくい、イレギュラーな労働時間が少ない野菜をご紹介します。

①サツマイモ

サツマイモは育てやすい野菜

まず、栽培が比較的簡単な野菜の代表として、「サツマイモ」が挙げられます。

始めの根付けをするまでは水やりが必要ですが、その後はほぼ放置で育ちます。
また、苗も自家栽培すれば経費が抑えられます。

そして、サツマイモは食用としての用途に留まらず、
酒の原料、家畜の飼料にも使われる他、近年ではバイオエタノールの原料として
化石燃料に代わるエネルギー資源としても注目されています。

②バジル

新鮮なバジル

イタリア料理の定番として名高い「バジル」。

バジルも栽培に関しては、比較的ストレスフリーで、定期的な水やりで育ちます。
香りが強いこともあり、虫に食われることも少ないので、比較的に簡単に栽培できます。

また、バジルはサツマイモと同様に食用に限らず活躍をする作物として知られています。
例えば、オイルにしてアロマとしてリラクゼーション効果も楽しめるほか、
古来より薬用の用途も期待されており、ガン予防の効果も注目されています。

さらに、バジルシード（バジルの種）はダイエット効果があり、
水につけると３０倍に膨らむことから、腹持ちがよく食べ過ぎを防止してくれます。

③シソ

和食に欠かせないしそ

定期的な水やりで育ちます。
ある程度成長すれば、次から次へと増えていくことでしょう。
香りが強いこともあり、虫に食われることも少ないので、比較的に簡単に栽培できます。

以上、
今回簡単に栽培できると紹介したサツマイモ、バジル、シソ共に言えることですが、
より生産性を高めるために、ひと手間加えて販売することがポイントになるでしょう。

また、「栽培が簡単であること」×「多用途」であることも、
生産性の側面からすると、非常に高付加価値が期待できるポイントとして
位置付けられます。

例えば、サツマイモであれば焼き芋、バジル、シソであればソースなどに加工することで
生産性が上がることが想定できます。そして、どこでいつ販売するのか。
農業にもマーケティングの考え方を導入していき、生計が成り立つ職業、稼げる職業、将来就きたい職業にしていきましょう。