【農家取材レポートvol,2】 キャベツ農家:中嶋農園様 @京都府京都市伏見区
【農家取材レポートvol,2】 キャベツ農家:中嶋農園様 @京都府京都市伏見区
◆目次◆
1:農家基本情報
2:さっそく収穫体験
3:なぜ農家になったのか
4:農業経営で難しいこと
5:野菜づくりへのこだわり
6:家庭でもおいしいキャベツは栽培できますか?
7:オススメの調理方法
8:中嶋農園さんのキャベツはどこで買えるの?
9:これからの展望とは
10:これから農業を目指す人にアドバイス
11:ASOBI農園の感想
今回は、京都府京都市伏見区で主にキャベツ栽培を営まれている「中嶋農園」様に取材に行ってきました。
キャベツだけでなく他にも多品目に渡って営農されているとのことで、いいお話が伺えそうです!
1:農家基本情報
取材日:2019年3月
場所:京都府京都市伏見区
品目:キャベツ11月〜5月頃まで、その他サニーレタス、黒枝豆、お米も栽培
農地の大きさ:お米8ヘクタール、各種野菜2〜3ヘクタール
農業歴:9年
栽培方法:慣行農法と有機栽培
2:収穫体験させてもらいます
立派なキャベツが畑一面に広がっています。
畑は伏見区宇治川のほとりに広がる約11ヘクタールの畑です。
キャベツは平均で2kgほどの大きさで、持つととてもズッシリとしており、実がしっかり詰まっている印象を受けます。
ちなみに、通常スーパーに出回るキャベツの大きさは1.5kg程度なので、中嶋農園さんのキャベツがいかに大きいか分かります。
さて、早速収穫も体験させていただきましょう。
キャベツの収穫は、意外と簡単。
キャベツの玉を片手で押さえつつ、根元の茎部分に包丁をサクッと入れます。
あら簡単。
シャッキシャキのキャベツが収穫できました!
いっちゃんが持って話している間も、ずっとギュッギュと鳴っていました。
帰って調理させていただくのが楽しみです。
3:なぜ農家になったのか
なぜ、中嶋さんは農家を目指されたのでしょうか?
中嶋さんのご実家は、三代続く専業農家の家系。
創業は、1926年と歴史も古くもうすぐ100年に届きそうです。
しかし、そんな農家のサラブレットとも言える中嶋さんは初めから農業を目指されていたわけではないそうです。
むしろ、全く農業はやりたくなかったようです。
大学を卒業された後に就かれた仕事は
なんと「アパレル関係」!
まさに畑違いの業界から、農家に転身されました。
理由は、もっと「命をつなぐ仕事」に携わりたかったからだそうです。
「作物が一つの種から実をたくさんつけて、多くの種を残す。そして他の生き物の命をつなぐ糧になる」
前職時代に、この生命の根本とも言える原則に気付かれた時、
やりたくなかったはずの「農業」への印象が180度変わったとおっしゃっていました。
4:農業経営で難しいこと
最近の農業は、「会社を経営する」という意味合いがさらに増しているように思えます。
中嶋さんご自身が考えられる農業経営の難しさをお伺いしたところ、
「人を雇うことで経営のハードルが上がる」
ということでした。
なぜかというと、大きく理由は2点。
①「自然リスク」
②「相場のリスク」
どちらにも共通することとして、
野菜は出荷量が季節によって左右されるため、収益が安定しないことが挙げられます。
そのため、正社員を雇うと固定費が掛かってしまうために、
どうしても収益が少ない時期に苦しくなることが課題となります。
しかし世の中全般として、労働者の賃金は上昇し、福利厚生は手厚くしなければいけない傾向になっています。
その点においては、
中嶋農園さんの所在地は都市近郊型農園という利点もあり、
通勤のしやすさは他と比べて優位性があります。
5:野菜づくりへのこだわり
中嶋農園さんのこだわりを伺っていきましょう。
大きく2点あるそうです。
① 栽培方法
キャベツとサニーレタスについては、いわゆる「慣行農法(化学肥料や農薬を使用する農法)」で安定した品質と供給体制を担保されています。
また、少量多品目で作られている京野菜に関しては、農薬や化学肥料を使用しない方法の二通りのやり方で栽培されています。
② 安定した供給体制
お客様の要望に合わせた、肉質や柔らかさの品種を選ぶこと。
そして収穫した翌日にはお客様の手元にお届けするスピード感も併せて意識されています。
この徹底された品質管理は、お客様に安心感を与える大きな要因になっているようです。
6:家庭でもおいしいキャベツは栽培できますか?
さて、次に家庭菜園でキャベツを作る際のポイントを聞いていきましょう。
ポイント
(減農薬、減化学肥料)が条件の場合、なるべく寒い時期に差し掛かりそうなタイミング(9月以降)で種を撒きましょう!
→理由としては、寒くなると虫に食べられにくくなるから。2月〜3月に収穫を迎える時には冬を越して糖度が増したおいしいキャベツができているはずです!
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7:オススメの調理方法
ここがみなさんが一番気になる点(私だけ?笑)ではないでしょうか。
農家さんならではの美味しい食べ方を聞いてみましょう!
中嶋さんがまずオススメされたのは
「千切り」
素材の味をそのまま楽しむ最もシンプルかつ最強の食べ方です。
実際に、その場で試食したいっちゃんも驚くほどの甘さがあるので、とんかつなんかと一緒に無限に食べたくなります!
次にオススメされた食べ方は、
「お好み焼き」
もう間違い無いですね!
中嶋農園さんのキャベツは、春キャベツとは違って、水分が比較的少ない品種なので、お好み焼きにとても合うそうです。
中嶋さんのお子様も大好きなんだとか。
8:中嶋農園さんのキャベツはどこで買えるの?
中嶋農園さんは、2通りの方法でお求め可能です。
①朝市(毎月第3日曜日)
→畑の近所(伏見)にある、近鉄向島駅前のローソンにて朝市を開催されています。お早めに!
②中嶋農園さんのホームページへメッセージ!
→今時の農家さんはしっかりとホームページをお持ちです。
お問い合わせ欄から直接ご連絡して頂ければ購入可能です。
ホームページ:http://nakajima-nougyou.com/
電話番号:075-632-8013
9:これからの展望とは
次に中嶋農園さんとして、今後の農業や会社の未来はどのようにお考えか聞いていきましょう!
・持続可能な農業を追求
→中嶋農園さんとして、ただ美味しい野菜を生産するだけでなく、
次世代の農家を育てるべく、積極的に若い世代の採用を続けていくことで、次のバトンを渡して行けるような仕組みを作っていきたいそうです。
10:これから農業を目指す人にアドバイス
最後に、農業に興味がある人たちへ中嶋さんからアドバイスを頂きましょう!
・とことんまでなぜ農業がやりたいのか考える
→農業をやりたい理由として、「自然と触れ合いたい」、「人と関わらずにすむ」といった表面的な理由だけでなく、さらにもっと掘り下げて「なぜ農業がしたいのか?」を探した上で取り組んだ方がいいとのこと。
そうですよね、その考え方は農業に限らずその職業に就くにあたっても大事な観点であるように感じます。
ちなみに、中嶋さんにはお子様が2人いらっしゃいますが、「農業を継いで欲しい」という願望は無いそうです。
やはり、「親がやっているからやれ」という時代では無いので、本人の意思で踏み出すことが大事とおっしゃっていました。
仮にお子様が別の道に進まれても、中嶋農園さんなら後継者がたくさんおられそうな予感がしました。
11:ASOBI農園の感想
今回、取材させていただき、中嶋農園さんの印象は一言で表すと
「質実剛健」
だと思います。
安定した品質と供給体制に裏打ちされた
中嶋さんのパーソナリティから感じられる安心感は、
地に足を付けた未来志向の経営に表れているのでは無いでしょうか。
自らが作った野菜が、「人の命をつなぐ」。
だからこそ妥協が許されない作物作りが可能になっているのだと感じました。
今回の取材の内容はYouTubeでもアップしておりますので、ぜひご覧ください。
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